1.矯正治療の目的
私達は、患者さんの歯を並べ、咬み合わせるのが仕事です。もちろん、歯を並べることによってより美しい笑顔にして、なおかつご飯を食べやすいようにするという目的があるのです。
しかしながら、当院で治療を終えた患者さんの多くは、治療が終わった歯並びを見て、『歯並びが綺麗になったわ』と四六時中鏡を見るためだけに治療をしているわけではありません。私達は、歯が綺麗に並び、よく咬むことが出来るようになったことにより、患者さんの生活の中に真の喜びが見つけ出せることを願いながら治療を行っております。
真の喜びの例えは患者さんの声を参考にして下さい
2.矯正治療のメリット、しなかった場合のデメリット
矯正治療のメリット
- 見た目がよくなります
皆さんがよく知られているのはこれですね。多くの人は、この点を大事に考えられて来院されます。
問題は、
歯がデコボコしてることでしょうか?
それとも歯が出ていることでしょうか?
下の顎が出ていることでしょうか?
皆さんが、他人からの視線が気になるコンプレックスは、矯正治療の守備範囲かもしれません。
- 咬み合わせがよくなります
こちらも見た目と同じようにとても大事な要因です。私達矯正歯科医は、コチラのほうを重要視することの方が多いです。
例えば、どんなに立派な豪邸を建てても土台が出来ていなければ、いつ倒れてもおかしくありませんよね。同じように、いくら見た目がよくなっても、それが咬みあわせが良いという土台のもとに行われていなければ、いつ壊れてもおかしくないのです。見せ掛けだけの治療は簡単に出来るかもしれません。しかしながら、その見せ掛けのメッキは、剥がれる可能性を秘めています。私達はこの点についてとても大事に考えています。
- 歯磨きがしやすくなります
結構、軽く見られがちなんですけど、歯が凸凹してると本当に歯は磨きにくいのです。いや、磨きにくいことに気付かれてないだけかもしれません。これがこの先5年間であれば、小さなことなのかもしれません。でも、人生は決して短くはありません。何十年も生きていかないといけないわけです。その間ずっと磨きにくい歯並びなのと、歯並びが整っていて磨きやすい歯並び、どちらが歯が残る可能性が高いでしょうか?私達は当然ですが後者をお奨めします。
- 発音が良くなる可能性があります
声を出すと言うのは、お腹の筋肉や喉の声帯などを利用するのですが、それにプラスして、舌や歯の位置など口の中の構造物も利用します。これらとの調和がうまくいっていないと、聞き取りづらい言葉になります。よく『言葉が聞き取りずらい』と言われる方は、歯並びが原因かもしれません。
しなかった場合の放置したデメリット
メリットの裏返しですが、下記のようなことが考えられます。
- 虫歯や歯周病になりやすいです
歯がデコボコだと、食べ物が詰まりやすく、ハミガキはしづらいです。たくさん時間を掛けてもなかなか落ちないので、虫歯や歯周病になりやすくなります。その結果、歯の寿命が短くなる可能性があります。特に長寿の世の中ですから、途中で歯が無くなって入れ歯を使用することによって、食べる時に不便を感じながら長い年月を過ごさないといけない可能性もあります。
- 噛みにくいです
歯並びが悪いことによりご飯を食べづらくなり、しっかりと食べ物を小さくすることが出来ず、消化がスムーズにできなかったり、体の成長発育に影響を与えたりする可能性があります。
- 顎の成長を妨げる可能性があります
特に、子供の場合、顎の成長はとても重要で、顔が非対称に成長してしまう危険性があります。
- 発音がしにくいです
特に、将来通訳や、アナウンサーなどを目指している方にとってはもちろんのこと、人とのコミュニケーションをとるときに発音がしっかりとしないと意思が伝わらない可能性があります。
- 心理的な影響が働く場合があります
話をする時に、口元が気になって積極的に話をできなかったり、笑顔になれなかったりする場合があります。もちろんこれだけが、原因ではありませんが、『笑顔が良い』というだけで、自信につながることがあります。
『笑顔が良い』というだけで、自分だけではなく、周りの人達をも癒したり、元気付けたりする場合があります。
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3.不正咬合の種類
4.抜歯と非抜歯について当院の考え方
- 上下の歯は、それぞれ上下のあごの中に植わっています。
- あごの大きさと植わっている歯の大きさに不調和があると、不正咬合を生じることになります。
あごの大きさ < 歯の大きさ の場合は、あごの中で歯が窮屈な状況であり、歯が重なったり、前方へ傾斜します。
あごの大きさ > 歯の大きさ の場合は、隙間ができます。
- 日本人の場合は、約半数があごよりも歯が大きいという不調和を持っており、八重歯や出っ歯が特徴です。
- 不調和の程度が小さい場合は、歯を前方や側方に拡大することで、重なりなどがとれてきます。
- あごの大きさに対して歯の大きさが大きい場合、歯を間引かないで治療を行うことは、重なりを失くすためには、かなり無理をして拡げることになり、唇が突出したり、治療後に元に戻る傾向が強くなります。骨の大きさや周囲の頬っぺたや唇との兼ね合いにより拡げるにも限界があります。
- あごを大きくする治療法もありますが、基本的には成長中に限られますし、成長中であっても拡大量に限界があります。
- 不調和の程度が大きい場合は、永久歯を抜歯(通常は上下左右各1本の小臼歯)して治療したほうが望ましい場合があります。
当院での抜歯に対する考え方
- 当然ですが、歯を間引かないで治療ができるのであれば、 間引かずに治せないかをまず考えます。
- しかしながら、 十分な治療目標が達せられないと予想される場合があります。その時は歯を間引くことを考えます。
- 最終的には,患者さんに間引かない場合の治療結果(機能,審美,安定性)と、間引いた場合の治療結果の説明をよく聞いていただき、患者さんに納得して選択して頂きたいと思っております。
5.保険適用の矯正治療について
矯正治療は、基本的には健康保険は適用されません。
したがって多くの人が自費診療となります。 → 治療費はこちら
しかし、以下の2つの場合においては健康保険が適応されます。(指定を受けた矯正歯科診療所のみ)
Ⅰ、先天性疾患に起因する咬合異常
・口唇口蓋裂
広島市 花岡矯正歯科では、今までで100症例ぐらいの口唇裂・口蓋裂による噛み合わせの不具合の矯正治療を行ってまいりました。口唇裂・口蓋裂を伴っていると、噛み合わせは自然とは治癒しないことが多いです。矯正治療する上でも、難しい要因がたくさんありますが、まったく出来ないというわけではありません。矯正専門医院として、最大限の努力は払いたいと考えております。
→ 治療の例はこちら
当院の口唇口蓋裂の治療数は140人です。(初診検査人数、2008年10月現在)
当院の治療実績(当院初診検査人数)
| 年 |
2002年 |
2003年 |
2004年 |
2005年 |
2006年 |
2007年 |
2008年 |
| 人数 |
8人 |
1人 |
7人 |
3人 |
2人 |
1人 |
7人 |
大体の治療の手順は下のようになります。
・以下の各症候群として診断された場合
第一・第二鰓弓症候群、鎖骨頭蓋異骨症、クルーゾン(Crouzon)症候群、トリチャーコリンズ(Treacher-Collins)症候群、ピエールロバン(Pierre-Robin)症候群、ダウン(Down)症候群、ラッセルシルバー(Russell-Silver)症候群、ターナー(Turner)症候群、ベックウィズ・ヴィードマン(Beckwith-Wiedeman)症候群、尖頭合指症)。(平成19年現在)
Ⅱ、顎の外科手術を伴う顎変形症の矯正治療
通称外科矯正と呼んでいます。上の顎と下の顎のギャップが大きくて、そのまま矯正治療を行った場合、歯に多大なダメージを受ける場合や、顔の見た目にコンプレックスを抱いている方には手術を併用した矯正治療を行うご提案をさせていただく場合がございます。
>>詳しくはこちら
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