学会について

ロス法 スプリントをして開咬になる訳

今日のこの説明をするための

絵を描くのに

1時間は費やした広島市の矯正歯科医です。

最近、当院の患者さんに

『絵じゃなく、ただの図じゃん!』と言われ

若干凹み気味だけど、負けない(笑)



あるブログで私のブログのリンクを張っていただいたのですが、

そのブログで私のことを『若手』と書かれていたのです。

私40歳ですけど、若手で通用するのでしょうか?(笑)


(私が新人医局員の時には、

当時40歳ぐらいだった准教授(医局のNo.2)に

指導を受けておりましたが。。。

まぁ、あの方は顔が厳つかったから←心の声)





さて、もう一度おさらいをしましょう。

2003年当時の私は、ロス法をシャットダウンしました。

理由として、

➀矯正に先立ってスプリント治療をするのですが、

大概が最初より咬み合わせ悪くなる(それも著明に)

➁一度開咬にさせてからまた元に戻すって、

治療2度手間じゃん?と思っていた


この2つに対しては、今回と次回で説明します。


その他に、無知ゆえの勘違い理由。

勘違いゆえに、速攻で突っ込んでいきます。


➂下顎位の正確な位置を勝手に決めて、

それも後方位と思っていた。

→最初から解るわけではなく、スプリントで探る、

それに正常な下顎位は最後方位である訳ではないです。

(※ちなみに下顎を最後方位に持って行き、

顎関節に炎症を起こさせるモデルを

大学院の時の研究で作っていますから私。)



➃矯正治療後に、

関節円板を復位させることが条件と思っていて、

それは無理だと感じていた。

→これの説明は受けていませんが、

多分、関節頭さえちゃんとした位置にもどしたら、

それは復位してなくてもよさそうな感じのような

気がします。(復位の説明無かったし)



それでは、

『➀矯正に先立ってスプリント治療をするのですが、

大概が最初より咬み合わせ悪くなる(それも著明に)』

ことについて、

なぜ、アンカレッジ経由で飛行機がヨーロッパに

行っていたのかみたいに書いていくことにしますね。


私が完全にロス法(の勉強)を

シャットダウンし続けて10年以上なのですが、

今回のセミナーに参加して、

そのシャットダウンを止めさせた1枚のスライドがあったのです。


セミナーで実際にみたスライドは1枚だったのですが、

そのスライドがアニメーションしていたので、

ここのブログでは何枚かに分けます。


図1
まずは、正常な感じの図です。

ええっ、絵じゃなくて図です←

頭蓋骨の目の方は書いていませんので、

顔の半分より下の絵だと思ってください。





図2
口を開けるときは、このようになります。

口を開けるときは、顎関節の部分にある

『関節頭』という部分が青い矢印のように

動いていきます。






図3
今からの説明は、下の顎の説明ですので、

解りやすいように下の顎の色は変えますね。

この状態をロス法を採用している歯科医師の

正常な咬合としますね。







図4
先程の絵を正常とした場合に、

例えば、奥歯に早期接触があると

こんな感じになります。

このまま咬合が安定すると、

『開咬』と呼ばれるものですね。

ただ、この状況ではなかなか安定はしにくい。

シーソーが早期接触しているところを

支点にしてフラフラしている状態です。







図5
下の顎には口を閉める筋肉がついていますから、
(一番強いのを赤い矢印で書いてます)
その力に作用されて、

下の顎は、もっと安定を求めて

青い矢印のように動きます。

下の顎の形が変形しないと考えると、

そのままで、シーソーの支点が奥歯にあると仮定した場合、

青い矢印の歯に対して、

シーソーの反対側の端っこ(関節頭)では緑の方向に動くのです。









図6
歯が沢山当たって安定しております。

ただ、先ほどの話で、

緑の方向に顎の関節頭が動いた結果、

関節頭は正常位置から逸脱しています。
(本当は、靭帯やら筋肉やらがあるので、
ここまでは逸脱しないと思いますが、
解りやすいように)

この図からも解る通り、

関節頭が前方ではなく、

どちらというと後下方に逸脱している感じです。


(2003年当時、私の頭の中ではロス法では、

前方に逸脱した関節頭を後方に戻すという

イメージがあったのです。←私の勉強不足ね

これが勘違いの1つでしたね。

それは、前述したとおり

私の大学院の研究での実験とかで、

炎症を惹起する方向であると思っていますから。)




さて、関節頭が正常な場所から逸脱して、

不安定なままになりました。

これでは、円滑な咬合などある訳ないと。

そこで、この緑の方向に逸脱した顎の関節を

元に戻すことが大事であるということです(←この考えがロス法で大事なとこです)


図7
もともと、早期接触があり、

その歯が原因でフルクラム状態になっており、

そして、筋肉が強い力で下の顎を持ち上げているのですから、

まずはその筋肉の影響から解放させる必要があります。

スプリントには、筋肉の痙攣(スパズムと言います)を

取り除く作用がありますので、

それを利用するために、まずはスプリントを入れるのです。

ということで、図の赤い矢印にバッテンを付けます。


そうすると、だんだんと、筋肉のスパズムは取れます。

その際に、毎回関節頭の位置を記録していくと、

その位置がある位置らへんで安定してきます。

この位置を探し出すことをロス法では一番最初にしているのです。


その位置を、その人の顎の関節の正常な位置として

定義します。

顎関節のことしか考えていませんので、

他の咬み合わせなんかは

この最初の段階では、クソくらえなのです。(←言葉がお下品になりました)

それぐらい、顎の関節を大事にしております。


先程の絵から顎の位置を戻すと、

このような図になります。

図8
はいはーい、ど開咬。

ただ、この時、顎関節は正常ですので、

ここから咬み合わせを作っていけばよいという

考えなのです。


何処の歯が原因で『フルクラム』になっているのは、

口腔内では解らないと前々回書きました。


今回のこの図は、皆さんが解りやすいように、

元々この歯が早期接触していたと

仮定して書いております。

ですので、皆さんは、

刑事コロンボや古畑任三郎の視聴者のように、

一番奥の歯が犯人だと解っております。



ですが、実際は、皆さんは、

コロンボや古畑を演じなくてはいけません。

この場合は、奥歯を支点にして、

前々回の説明よりダイナミックすぎるフルクラムですので、

口の中の視診や模型を取ったとしても、

フルクラムを起こしている原因となっている歯が解りません。


ですが、このように

筋肉の影響などを取り除き、

顎の関節の位置を戻すと同時に、

早期接触してくる歯が見えてくるのです。

その早期接触を取り除き、

開咬(実際には開咬に絶対になる訳ではないと思います)を、

治療していくことにより、

顎関節を第一に考えた歯並びが完成するということになります。


その早期接触を取る、つまり、

基本的には、大臼歯の垂直的な問題をどのようにするのかというのが、

ロス法での実際的な課題であり、治療のやり方になってまいります。



この時のダウエルピンと咬合器を使った予測は

なるほどと思いましたが、

ここで書くことではありませんね。成書読んでください。

(というか、そこの図を期待されてもね。

いつかチャレンジするかもしれませんが)



このロス法の考え方が正しいかどうかは解らないのですが、

理論的には理解は出来るものになりました。

そう、『言い分は解った』と上からモノを言うと

そういうことです(笑)


あとは、自分の試行錯誤などで経験を積み上げて

その知識に肉付け出来るものだと思います。




という訳で、

このように顎関節の部分を戻した位置が、

本当の下顎位であるので、

それを探ってみると、フルクラムがあったせいで、

見かけ良かった咬合が真実の咬合は開咬っぽくなるという

理論でございます。

スプリントを入れても顎位が変わらない場合は、

そのままの位置で良いということなので、

普通にそのまま矯正治療をするのだと思います←私の推測



それで、治療なのですが、

この開咬をまたの正常状態に戻すんですけど、

2度手間じゃん!って感じですよね。

でも、これについては、

ちょっと考えたら2度手間じゃないことが解ります。


これについては、ちゃんとした説明があった訳ではありませんが、

また、適当に説明してみようと思います。

えっと、次回ね。



文章の推敲でも1時間かかった。。。

どれだけ暇人なんって思われそう。。。



Category:学会について | 13:42 PM

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