広島の歯列矯正

ワイヤーについて2(柔らかいニッケルチタンワイヤー)

こんにちは。

結構何度も書いているのですが、

当院で治療されている患者さんに、

このブログをやっていることは積極的に伝えていません。

自分の文章を読み直すと恥ずかしいからですね。

小学校の時の読書感想文を

音読するのと同じ感覚です

 

ですので、時たま、『ブログ読んでいます』と

言われますと、思考回路が1秒ほど止まります。

心臓麻痺になりかねないので、

読まれても私に伝えることなく流すことにしましょうね。

 


序論

前回の続きです。

マルチブラケットで使用するワイヤーでは、

前回、曲げられるワイヤーと

曲げられないワイヤーがあるとお伝えしました。

 

今回は、曲げられないワイヤーの方のお話をします。

前回も書きましたが、

すごーく硬くて曲げられないということではありません。

逆ですね。

すごーく柔らかくて曲げられないとでも言いましょうか。

 

そのワイヤーは、

ニッケルチタンワイヤー(Ni-Tiワイヤー)

言います。

元素記号の頭文字を取り、ナイチノールと言う場合も。

 

その名の通り、ニッケルという金属と

チタンという金属が主として成分に入っています。

各会社で必ず出しているワイヤーの種類で、

商品名は沢山あります。

また、このNiTi合金に銅などを混ぜて

温度により

硬くなったり柔らかくなったりするように

改良しているのもあります。

 

ニッケルチタンワイヤーの特徴

ニッケルチタンワイヤーの大きな特徴は2つあります。

➀超弾性(凄く『しなる』)

②形状記憶(変形させても元に戻る)

 

この大きな特徴より、

主に、矯正治療初期に用います。

 

具体例1

絵にするとこんな感じ。

 

図18
ブラケットの高さが違うやつには、

たわないワイヤーを入れることは出来ません。

 

図19
そこで、ニッケルチタンワイヤーの登場。

こういう風にたわんでくれますので、

問題なく入れられます。

 

次に、ニッケルチタンワイヤーの

もう一つの特徴である形状記憶が働き、

ワイヤーがまっすぐになろうとするので、

図20
それにそって、ブラケットの高さが揃い、

歯もそろいます。

 

具体例2

実際の写真も。

 

図7
例えば、治療の初期にこんな風に

ガタガタだった場合です。

柔らかいワイヤーというのは

『しなる』ということなので、

見えますかね?ワイヤーが全ての歯に引っ付いています。

 

見えにくいので、もう一度書きます。

図8
最初、ニッケルチタンワイヤーは

黄色い線のような形をしております。

 

図9
しなるので、このようにウネウネと

全ての歯の装置と結びつけます。

これが、まったくしならない(たまわない)のであれば、

こんな感じでブラケットに結べません。

 

図10
そして、2番目の特徴である形状記憶が、

この次に発揮されます。

ワイヤーが元の形に戻ろうとしますので、

黄色い矢印のようにワイヤーが動くことになります。

そして、そのワイヤーに連れられて、

後ろにあった歯が前に動かされるのです。

 

 

図11
まっ、厳密に書くと、

後ろにあった2本の歯は前に出ますが、

他の歯は、後ろに動くような反作用が起きますが。。

(さらに厳密に言うと、

実は、この場合、

両端の歯を後ろに引っ張っているので、

もう少し複雑な歯の動き方になりますが、

そこまで説明しても仕方ないので割愛)

 

まとめと国家試験

このように、

ニッケルチタンワイヤーは大きくしなって、

奥まった歯を捕まえて、

そして形状記憶の性質で、

デコボコしていたブラケットの位置を

硬い針金を入れることが出来るように

揃えるということになります。

 

歯科医師の国家試験

第106回

歯の移動時に最も大きいたわみ量を利用できる

金属線はどれか。1つ選べ。

a Co-Cr

b Ni-Cr

c Ni-Ti

d Ti-Mo

e ステンレス鋼

 

 

 

 


Category:広島の歯列矯正 | 10:15 AM

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